動物を買うなら口の中をみろ!
2015.10.20更新
賢い農夫は動物をかう時に口の中を見るそうです。
昔から賢い農夫は口腔内の状態が良い動物は全身状態が良いことをしっていたそうです。
それを今の医学で説明すると「病巣感染説」という概念になります。
「身体のどこかに限局した慢性疾患があり、それ自体はほとんど無症状か軽微であるが、それが原因となって遠隔の諸臓器に反応性の器質的、あるいは機能的障害を引き起こす病態」
・・・という定義です
では、簡単に例えると、「膝が痛いな~って思っていたら原因は歯だった」ってことです!
実際に症状がでた部位とはだいぶ離れたところに実は原因があった
これが病巣感染の概念です!!
メカニズムは専門的な話になるので割愛します。
最初の農夫の話に戻ると、歯が抜けていたり、虫歯だらけだったり、歯茎が腫れているような口腔内の動物は病気になりやすい。
ということを、経験的に知っていたのです!
今から2700年前の紀元前に現代医学の父ヒポクラテスは関節炎で苦しむ患者の歯を抜いて治しています
その時代から病巣感染説は考えられていたが、まだまだ未発達な当時の医学では説明することができず表舞台から消えていました。
20世紀後半に入り免疫学や遺伝学などの医学の進歩とともに難病解明で「病巣感染説」はふたたび表舞台へ・・。
耳鼻咽頭領域・歯科領域は身体の入口で第一の防御エリア。
たくさんの細菌やウイルスが侵入します。
慢性扁桃腺炎が腎炎を引き起こしたり、歯周病が糖尿病や心筋梗塞を引き起こしたり悪化させたりします。
専門分化で診療領域の分かれている現代医学では、まだまだ対応が難しい場合があります。
今後、「病巣感染」解明がどんどん進歩していき、医科歯科連携が当たり前の時代がくるでしょうね。
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